アイスランド真冬旅行記③ – ブラックサンドビーチ、ホプンとヨークルスァウルロン氷河

真冬のアイスランド旅3日目。ついにハッキリクッキリなオーロラを目撃!

旅行記②ヴィーク、セリャラントスフォスはこちら

今朝は出発前に、日本からもってきたケトルでお湯を沸かし、ハンドドリップでコーヒーを淹れた。このコーヒーセットはこの旅に持ってきてよかったものの一つ。ロングドライブのよき友。

1号線をさらに東に進み、アイスランド東端とは言わないまでもだいぶ端っこに近い町、ホプン(Höfn)にあるゲストハウスが本日のゴール。ここからだと明日体験する「氷の洞窟ツアー」へのアクセスがよいのだ。

レイキャビクから離れるほどに厳しい自然環境になっていく。運転しながら気が付いたが、出合う車は徐々に大型のSUV車やステーションワゴンばかりになっていった。我らのような小型車(フィアットパンダ)はほとんど・・、いや、まったく出会わなくなった。横揺れに弱いパンダ君。怖がり屋の妻は心配しきりである。

次にアイスランドに来るときはレンタカーはスズキジムニーくらいにはして欲しいという(これも小型車じゃないか?)。

昼のブラックサンドビーチ

昨日の夕方立ち寄ったブラックサンドビーチに、改めて立ち寄った。夕方には悪魔城さながらであったが、今日のような天気の良い日中は沖に見える奇岩の印象もまるで違っている。なんて美しいのだろう。

併設されているショッピングモールの駐車場に車を停めて、ビーチまで歩いてゆく。

寒さは厳しいが、日の光が優しい。雲一つない、晴天であった。

名残惜しいが日の出ているうちに歩を進める。

ヨークルスァウルロン氷河湖へ到着

ゆっくりゆっくり走り、出発から4時間以上経過。気が付けば16時になっていた。
明日体験する予定の「氷の洞窟」ツアーの集合場所、ヨークルスァウルロン氷河湖に到着。ゲストハウスはまだこの先だが、日暮れにはもう少し時間がある。明日の下見で立ち寄ることにした。

風はあいかわらず吹いていない。様々な形をした流氷たちが夕日に照らされて輝く。深く澄んだ透明な水面。何もかもが美しく思われる。

前回アイスランドを訪れたときは来まぐれな天候に悩まされた。本当に同じ国だろうかと思うほどの”天国感”。

今夜泊まるホプンのゲストハウスはここよりさらに東にあり、明日はここまで戻ってくることになる。距離感がわかるので明日慌てなくて済みそう。

この晩に泊った「セルヤべトリルゲストハウス(Seljavellir Guesthouse)」に到着。
ガラス張りの部屋が二列、北向き・南向きで背中合わせに並んでおり、外が良く見渡せる面白い造りのゲストハウスだ。私たちはあいにくオーロラが観える方向とは反対(南向き)であったが、長い夕暮れを愉しんだ。奥にはレセプションと食堂のスペースがあり、夏ならばテラスで飲食ができるそうだ。ここのオーナーの奥さんがとびきり親切なのも印象的であった。

車をゲストハウスのすぐ脇に停めることができる。部屋まで舗装されておりバリアフリーだが、コンクリの通路は凍っているので転倒に注意が必要。

昨夜よりくっきりな、オーロラ出現

部屋はそれぞれ北向きと南向きと申し上げたが、北向きの部屋であればオーロラ出現を部屋にいながら待つことができるというアドバンテージがある。
なので予約は早くに入れるほどベター。みたところ、ほとんど中国か韓国の人々と思しきカップルが占有していた。彼らは旅に対して実にアグレッシブ(彼氏が彼女にイイカッコしたいだけでは?と思う時もあるが)。

では南向きはハズレかと言うとそうでもなかった。長時間の夕焼けが拝め、これはこれでなかなか風情があった。まるで絵を見ているかのよう。思わずため息がもれる。夫婦でこれを肴にビールを飲んだ。心をじわりじわりと温めてくれるような感覚、今も覚えている。

部屋も気の利いた造りだ。コンクリート打ちっぱなしの部屋は清潔感がしっかりとありながら、とても暖かく保たれている。ベッドもフカフカしていて寝心地は良好。
壁に横長のテーブルが取り付けられており、大人2人が並んで食事するのにも十分なスペースがある。

南向きの部屋はオーロラ出現に気が付けないが、心配ご無用。
ゲストハウスの奥さんが「あんたたち、オーロラが出たわよ~!」と部屋をノックして教えに来てくれる。うちも2回ノックしてくれた。

そして何よりオーロラ観測にもってこいの庭が私には嬉しかった。光害も少なく、カメラを抱えて部屋を飛び出せばすぐに撮影を始めることができる。北側は遠くまで視界が開けており、空を遮るものがない。

ここで撮影したオーロラ写真がこの旅一番のお気に入りとなった。
昨日は曖昧模糊としたオーロラだったが、今夜は確実に目視でオーロラと認識できた。

余談だが、アジア系カップルのオーロラをバックにしたカノジョ撮影会(しかもフラッシュ使用)には閉口した。こういう行為はほかの国の人から眉を顰(ひそ)められるに違いないが、本人たちにはどこ吹く風なのだろう。
自分は他者への配慮を忘れない旅行者でありたいと思う。

ともあれ、彼らは忍耐力はないので、寒くて部屋にすぐ戻っていく。絶好の撮影チャンスは彼らのいないときにやってくるのだ。

アイスランド真冬の旅行記④につづく

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